
わら一本の革命 福岡 正信
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『いやしくも天下に一事一物を成し遂げようとすれば、命がけのことは始終ある』
という名言は、かの伊藤博文。
こちらの著者は、自然農法を成し遂げる為に生涯を過ごされた方となります。
もともと横浜の検疫で勤務されており、数年勤め、大病を経験した事で、
「この世には何もないでじゃないか」と悟られる。
・・・ちょっと、解釈としては、”砂上の楼閣ではないか”と悟られたのかなと感じました。
最初の数ページは若かりし頃のお話で、著者の自慢は、淡谷のり子とダンス・ホールでチークダンスを踊った事らしいです。
・・・偉大なボリュームで抱えきれなかった。今でもあの感触は忘れられない。・・・本文より
さて、福岡さんが目指したのは、自然農法でありますが、何の為かといいますと、
お百姓さんが楽をするためです。
現に、福岡さんの自然農法とは、
ただ稲のあるうちに、稲の頭の上から麦をばらまいて、稲を収穫したときに出来たわらを、その上にふりまくだけ。なのに多収穫。
そして、何の目的で楽をする事を目指されたのか。それは、労働時間を短くして残った時間を文化的に過ごす為。
現在、第一次産業の就業者は人口の10%ほどと言われておりますが、アメリカなどでは、トラクターを使った大規模農園にもかかわらず、サンキストなどの商社ばかりが収益を出し、実際の就農者は全く生活が楽にならない。
そして、大多数の私たちが働く第三次産業に於いても、自身の収益を上げようとすれば、ちょっとずるくならないといけなかったり、責任を誰かに押し付けないといけなかったり、他人を出し抜かないといけなかったり。
パソコンなどの機械の発達についても、機械が出来た事で、これまで手計算で1日3件こなしていた業務が1日10件こなせるようになり、世の中のスピードが上がっただけで、人の暮らしはちっともゆとりがなく楽にならない。
福岡自然農園には、そんな暮らしに疲れてしまった若者たちが自然に集まってきて就農し、生きる意味なども考えながら過ごされております。
そんな若者が放った言葉が最初の、
「革命は、ひとりひとりがやるもの・・・」
かのジョン・レノンも訪れたという、(福岡さんにお聞きしても”さあ。来てたかね。いろいろな人が来るからわからないよ”というお返事らしいです。)福岡自然農園のマーマレードなどは、2019年の英国のマーマレード・アワードではゴールドメダル受賞。
ちなみに40ヵ国、3500個のエントリーの中から選ばれているので本物かと存じます。
そして、
冒頭の伊藤博文の名言は
「依頼心を起こしてはならぬ。自力でやれ」と続きます。
生涯をかけて福岡さんが確立された自然農法は、息子さんの雅人さんに続き、現在はお孫さんの大樹さんにより受け継がれております。
本書は読みにくさは哲学書のごときですが、人が本当に大切にしないといけないものは何か。
また、幸せとは何かも知ることに繋がる一冊かと感じます。
本の帯には、
【<現代の老子>が語る無の哲学と実践】
ベストセラーで本屋さんに積みあがってるものではございませんが、
1983年 初版第1刷発行、そして2020年 新版第30刷発行。
ロングセラーと呼べる一冊です。
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